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都市の夜景を彩る飾り灯籠職人

2017-03-09      文と写真=陶天東


 

 春節が近くなると、中国の多くの地方では旧正月を迎えるため飾り灯籠を掲げる習慣があり、たとえば中国重慶市黔江地区では、毎年異なるめでたい雰囲気のなかで新年を迎える。

 今年、黔江で製作された迎春の飾り灯籠の職人たちは四川の自貢からやって来た。自貢は「南国の灯城」と言われる、中国の飾り灯籠のふるさととして最も有名な場所のひとつである。史料の記載によれば、唐・宋代、自貢地区には新年に灯籠をともし、元宵節(旧正月から15日目)前後に祭りの飾りつけとして灯籠を用いる習慣がしだいに形成されていった。中国の改革開放の後、自貢は1987年から自貢国際恐竜灯籠会を開催し、今年すでに21回を数えるまでとなり、多くの国内外の観光客を引き付けてきた。自貢の飾り灯籠の製作技術は四川省の第一回無形文化遺産、第二回国家クラス無形文化遺産(2008年)に認定され、中国観光局が海外に向けて展開する重点的民俗文化イベントのひとつともなっている。

 その長い歴史のバックグラウンド、巧妙な構想と細やかな製作で、自貢の灯会は中国と海外の飾り灯籠市場で軽視できない地位を占めている。長くその名を知られていたため、自貢灯会の製作グループは基本的に自ら外部に働きかけなくても、旧正月前になると顧客の依頼が舞い込み、自貢現地の飾り灯籠製作を行う人以外、その他大部分は全国各地に散らばり、飾り灯籠の製作にあたる。その名声はすでに外国まで及んでおり、アメリカやオランダなど50カ国からの注文も受けている。

 猿年の旧正月の一カ月前、十数名の自貢飾り灯籠グループが黔江にやって来た。グループ最年少は絵師の王魯さんで、今年29歳である。彼は美術を専門に学び、ここ2年ほどこのグループで作画を担当している。絵師は通常、飾り灯籠製作グループで中心的な役割を担い、必要とされる技術も最も高い。彼は最年少とはいえ、仕事仲間に「大師」と呼ばれている。彼の仕事はチョークで地面に飾り灯籠の形を描き出すことで、顔料を塗って仕上げ、その後その他の職人がその形に基づいて金属の骨組を造り上げる。

 絵師が若い以外は、グループメンバーはみなほとんどが40歳前後で、最年長が60歳である。飾り灯籠の製作は力仕事で手作業が多く、そのために制作団体には男女ともおり、男性は主に力が必要な仕事を、女性は紙貼りなどの手作業を担当している。

 陳偉は今年42歳になる職人で、彼は18歳のときにこの飾り灯籠製作業界に入り、20年余りの豊富な経験を持つ。彼が初めてグループメンバーと共に外地に赴き灯籠を製作したとき、おもに造形部分を担当し、以前はいつもふるさとの自貢で一部の飾り灯籠の製作にかかわっていた。

陳さんは、飾り灯籠職人の収入は、何回のイベントがあるかによって決まると語る。灯籠祭りあるいは何らかのプロジェクトの期間は短くて二週間、長くて一カ月ちかくに及ぶ。平均すると、一般的な配電工、やっとこ工、のり付け工は1カ月60007000元前後の収入があり、優秀な職工であれば一万元ちかくになるという。「でも、この仕事は季節変動が大きく、シーズンにはとても忙しいですが、シーズンオフになるとまったく仕事がなくなってしまいます」。仕事がないときには、アルバイトでしのぐという。

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