中国画報—ゼロ・ウェイストのエコ店舗

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ゼロ・ウェイストのエコ店舗

2018-11-01      文=李芸琦    

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    ゼロ・ウェイストのエコ店舗

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    ゼロ・ウェイストのエコ店舗

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    ゼロ・ウェイストのエコ店舗で商品を選ぶ外国人

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 北京の鼓楼大街の両側にはおしゃれな店が並び、通行人や観光客を引き付けている。そんななかにその他の店とは異なり、入口にある緑の看板にThe Bulk House――ゼロ・ウェイストの無包装商店と書かれた店がある。

 「何を売っているの?」「商品はみんな廃棄物を使ってつくったの?」「ゼロ・ウェイストって何?」店に入って来た人たちの多くがこうした質問をする。質問を受けるとこの店の創始者でオーナーの1990年代生まれの武漢出身の女性カリー・ユィは熱心に「環境保護と科学知識普及」を行う。

 「現在、ゼロ・ウェイスト(ゴミゼロ)は国内的にはまだあまりよく知られていないコンセプトです。私の努力で多くの人にこれを知り、触れ合ってもらえたらと思います」と彼女は語る。

 

ゼロ・ウェイストとの出会い

 2016年、あわただしい引っ越しがカリーにシンプルライフの重要性を意識させた。彼女は生活の断捨離を始め、さらに自分がいったいどんな生活をしたいのかと考え始めた。半年後、ふとしたきっかけで「ゼロ・ウェイスト運動の発起者」のビー・ジョンソンさんがTED動画で「ゼロ・ウェイスト」動画をシェアしているのを見たとき、こうしたライフスタイルがすぐさま彼女の心を動かし、魅了した。

 「彼ら一家4人で一年間に出すゴミは小さなガラス瓶に入るほどなんです。これは彼らにまったく新鮮な生活をもたらし、時間やお金の節約のみならず、さらに以前より楽しい生活を送れるようになったというのです」。

 多くの必要でない物に多くのお金を費やしていたカリーにとって、ビー・ジョンソンの話は大きな啓発をもたらした。こうして彼女はボーイフレンドのジョエ・ハーヴェイとともにゼロ・ウェイストの試みをはじめ、日常生活で出るゴミの分類を始めた。続く3か月で二人の出す生活ゴミは2つの小さなガラス瓶に入るほどになった。

 「自分の生活ゴミが何によるものなのか認識できると、もとからゴミを断つことができるようになりました」とカリーは言う。

 20171221日、カリーの招待により、ビー・ジョンソンさんは中国で初めてシェアイベントを開いた。「誰も来ないのではないかと恐れていましたが、実際にはチケットはあっという間に売り切れ、もともと100席しかなかったのに、来た人は140人を超えていました」と振り返る。「これは私を勇気づけました。そのとき、こんなに多くの人が環境保護に気をかけているなら、私はこれを続けなければいけないと思ったのです。私はゼロ・ウェイストの商店を開いて、こうした理念をより多くの人に伝えようと思いました」。

 

ゴミ減らしは暮らしの細部から

 The Bulk Houseはさほど大きくはないものの、客が絶えずやって来る。今では多くの馴染みの客がいて、外国人も多く、その他の都市からわざわざやって来る人もいる。

 商店の棚の上にはさまざまな商品が陳列されている。馬の毛と竹の柄の歯ブラシ、ステンレスのストローや食器、植物由来の手作り石鹸、蜜ろうでつくったサランラップ、綿100%のカバンやポシェット、不要物でつくったクリエイティブ製品、こうした商品は何度も使え、また汚染も発生させない。店にはさらにシャンプーや洗濯洗剤の秤売りなどもあり、包装はまったく提供せず、自分で容器をもってきて入れるシステムになっている。

 壁際の洋服かけには、古着を作り直した洋服がかかり、すべてがオリジナルで唯一無二のものとなっている。店内にはさらに中古CDなどがあり、不要物の使用効率を最大化しようとしている。入口のところには古物回収ステーションがあって、必要な人は自由に持ってゆくことができる。日常的に出される空き瓶は店にもってくれば、店が一括してこれらを環境保護回収業者に送ってくれる。

 店の中の唯一の食物は著名なジェーン・グドールのフェアトレード・コーヒーである。フェアトレードとは、公平に労働者にあるべき価値を払うもので、利潤を剥奪したり、搾取したりしないものである。店の中のその他の製品も同様にフェアトレードを支持したものだ。カリーは、「環境に貢献すると同時により多くの人を助けたい」と語る。

 店の一角に、筒形のガラス瓶が置かれていて、中には不要なプラスチックテープが入っている。これらはすべて宅配便の箱から回収したものであり、「われわれの商業ゴミと言えます」。カリーは「これらにはまったく価値がなく、また分解しないので、このようにビンの中に入れておくしかできず、本当のゴミといえます」。このため、彼らは水をつけると粘性を帯び、自然に分解するトウモロコシの糊を使ったテープを使っている。

 ここでは、どんなところからも「ゼロ・ウェイスト」の理念が発せられている。

 「生活リズムがどんどん早まってゆく今日、われわれが足を止めて考えることはとても必要であり、そうすることで初めて環境の重要性を知ることができます。排気ガスによるスモッグでも、プラスチックゴミによる汚染でも、みんなが言う各種の問題は、結局のところ環境問題なのです」とカリーは言う。「もう問題が起きているからには、われわれは変えなければなりません」。

 「われわれは消費者であり、この社会の一つの分子でもあります。われわれが使うお金はすべて社会と生態に利益のある投資であるべきで、その破壊を進めるためのものであってはなりません。私はますます多くの人がわれわれと社会、自然との関係を見直してくれることを望んでいます。われわれがもしゴミの製造者であるなら、同時にゴミの被害者でもあるのです」。

 

一人が頑張るより、みんなで頑張るほうがよい

 商店経営以外に、カリーとジョエは定期的に中古市を開いたり、経験のシェアなどの環境保護集会を開いたりしている。収入には限りがあり、彼らは自分たちにできることをするしかなく、毎日とても忙しい。しかし彼らは本当にやりたいことをやっているため、「どんなに忙しくどんなに疲れてもその価値はある」と感じてる。

 彼らの影響のもと、プラスチックを減らし、浪費をゼロにしようとする人もしだいに増えつつある。

 「私は消費者により多くの選択、より多くの利便を提供したいと思っています」。今後について語るカリーは、自信に満ち溢れている。彼女は今後、より多くの食材を販売し、顧客にワンストップ式ショッピングプラットフォームを提供したいと考えている。「今後、われわれはさらなる努力をし、より多くの都市で店を開いて、人々にこうしたライフスタイルを知ってもらい、環境保護を支持する人が気軽にゼロ・ウェイスト商品を買えるようにしたいと思っています」と語る。

 カリーはさらに、「もし可能なら、外国にも店を出したい。外国には量り売りのゼロ・ウェイスト商店はあるでしょうけど、このように最初から最後まで徹底してゼロ・ウェイストでゴミをまったく出さない店はないと思います」と語る。

 「人々の意識はとても重要で、大衆の力は全社会の注目を呼び起こすことができます。だから私はまず自分から始め、みんな自分から始めて、周りの人に呼びかけて変えていってほしいと思っています。一人が多くをやるよりも、多くの人が協力してやったほうがはるかにいいからです。みんなで力を合わせれば、この世界をより素晴らしいものにできるでしょう」。

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ゼロ・ウェイストのエコ店舗

2018-11-01      文=李芸琦      

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 北京の鼓楼大街の両側にはおしゃれな店が並び、通行人や観光客を引き付けている。そんななかにその他の店とは異なり、入口にある緑の看板にThe Bulk House――ゼロ・ウェイストの無包装商店と書かれた店がある。

 「何を売っているの?」「商品はみんな廃棄物を使ってつくったの?」「ゼロ・ウェイストって何?」店に入って来た人たちの多くがこうした質問をする。質問を受けるとこの店の創始者でオーナーの1990年代生まれの武漢出身の女性カリー・ユィは熱心に「環境保護と科学知識普及」を行う。

 「現在、ゼロ・ウェイスト(ゴミゼロ)は国内的にはまだあまりよく知られていないコンセプトです。私の努力で多くの人にこれを知り、触れ合ってもらえたらと思います」と彼女は語る。

 

ゼロ・ウェイストとの出会い

 2016年、あわただしい引っ越しがカリーにシンプルライフの重要性を意識させた。彼女は生活の断捨離を始め、さらに自分がいったいどんな生活をしたいのかと考え始めた。半年後、ふとしたきっかけで「ゼロ・ウェイスト運動の発起者」のビー・ジョンソンさんがTED動画で「ゼロ・ウェイスト」動画をシェアしているのを見たとき、こうしたライフスタイルがすぐさま彼女の心を動かし、魅了した。

 「彼ら一家4人で一年間に出すゴミは小さなガラス瓶に入るほどなんです。これは彼らにまったく新鮮な生活をもたらし、時間やお金の節約のみならず、さらに以前より楽しい生活を送れるようになったというのです」。

 多くの必要でない物に多くのお金を費やしていたカリーにとって、ビー・ジョンソンの話は大きな啓発をもたらした。こうして彼女はボーイフレンドのジョエ・ハーヴェイとともにゼロ・ウェイストの試みをはじめ、日常生活で出るゴミの分類を始めた。続く3か月で二人の出す生活ゴミは2つの小さなガラス瓶に入るほどになった。

 「自分の生活ゴミが何によるものなのか認識できると、もとからゴミを断つことができるようになりました」とカリーは言う。

 20171221日、カリーの招待により、ビー・ジョンソンさんは中国で初めてシェアイベントを開いた。「誰も来ないのではないかと恐れていましたが、実際にはチケットはあっという間に売り切れ、もともと100席しかなかったのに、来た人は140人を超えていました」と振り返る。「これは私を勇気づけました。そのとき、こんなに多くの人が環境保護に気をかけているなら、私はこれを続けなければいけないと思ったのです。私はゼロ・ウェイストの商店を開いて、こうした理念をより多くの人に伝えようと思いました」。

 

ゴミ減らしは暮らしの細部から

 The Bulk Houseはさほど大きくはないものの、客が絶えずやって来る。今では多くの馴染みの客がいて、外国人も多く、その他の都市からわざわざやって来る人もいる。

 商店の棚の上にはさまざまな商品が陳列されている。馬の毛と竹の柄の歯ブラシ、ステンレスのストローや食器、植物由来の手作り石鹸、蜜ろうでつくったサランラップ、綿100%のカバンやポシェット、不要物でつくったクリエイティブ製品、こうした商品は何度も使え、また汚染も発生させない。店にはさらにシャンプーや洗濯洗剤の秤売りなどもあり、包装はまったく提供せず、自分で容器をもってきて入れるシステムになっている。

 壁際の洋服かけには、古着を作り直した洋服がかかり、すべてがオリジナルで唯一無二のものとなっている。店内にはさらに中古CDなどがあり、不要物の使用効率を最大化しようとしている。入口のところには古物回収ステーションがあって、必要な人は自由に持ってゆくことができる。日常的に出される空き瓶は店にもってくれば、店が一括してこれらを環境保護回収業者に送ってくれる。

 店の中の唯一の食物は著名なジェーン・グドールのフェアトレード・コーヒーである。フェアトレードとは、公平に労働者にあるべき価値を払うもので、利潤を剥奪したり、搾取したりしないものである。店の中のその他の製品も同様にフェアトレードを支持したものだ。カリーは、「環境に貢献すると同時により多くの人を助けたい」と語る。

 店の一角に、筒形のガラス瓶が置かれていて、中には不要なプラスチックテープが入っている。これらはすべて宅配便の箱から回収したものであり、「われわれの商業ゴミと言えます」。カリーは「これらにはまったく価値がなく、また分解しないので、このようにビンの中に入れておくしかできず、本当のゴミといえます」。このため、彼らは水をつけると粘性を帯び、自然に分解するトウモロコシの糊を使ったテープを使っている。

 ここでは、どんなところからも「ゼロ・ウェイスト」の理念が発せられている。

 「生活リズムがどんどん早まってゆく今日、われわれが足を止めて考えることはとても必要であり、そうすることで初めて環境の重要性を知ることができます。排気ガスによるスモッグでも、プラスチックゴミによる汚染でも、みんなが言う各種の問題は、結局のところ環境問題なのです」とカリーは言う。「もう問題が起きているからには、われわれは変えなければなりません」。

 「われわれは消費者であり、この社会の一つの分子でもあります。われわれが使うお金はすべて社会と生態に利益のある投資であるべきで、その破壊を進めるためのものであってはなりません。私はますます多くの人がわれわれと社会、自然との関係を見直してくれることを望んでいます。われわれがもしゴミの製造者であるなら、同時にゴミの被害者でもあるのです」。

 

一人が頑張るより、みんなで頑張るほうがよい

 商店経営以外に、カリーとジョエは定期的に中古市を開いたり、経験のシェアなどの環境保護集会を開いたりしている。収入には限りがあり、彼らは自分たちにできることをするしかなく、毎日とても忙しい。しかし彼らは本当にやりたいことをやっているため、「どんなに忙しくどんなに疲れてもその価値はある」と感じてる。

 彼らの影響のもと、プラスチックを減らし、浪費をゼロにしようとする人もしだいに増えつつある。

 「私は消費者により多くの選択、より多くの利便を提供したいと思っています」。今後について語るカリーは、自信に満ち溢れている。彼女は今後、より多くの食材を販売し、顧客にワンストップ式ショッピングプラットフォームを提供したいと考えている。「今後、われわれはさらなる努力をし、より多くの都市で店を開いて、人々にこうしたライフスタイルを知ってもらい、環境保護を支持する人が気軽にゼロ・ウェイスト商品を買えるようにしたいと思っています」と語る。

 カリーはさらに、「もし可能なら、外国にも店を出したい。外国には量り売りのゼロ・ウェイスト商店はあるでしょうけど、このように最初から最後まで徹底してゼロ・ウェイストでゴミをまったく出さない店はないと思います」と語る。

 「人々の意識はとても重要で、大衆の力は全社会の注目を呼び起こすことができます。だから私はまず自分から始め、みんな自分から始めて、周りの人に呼びかけて変えていってほしいと思っています。一人が多くをやるよりも、多くの人が協力してやったほうがはるかにいいからです。みんなで力を合わせれば、この世界をより素晴らしいものにできるでしょう」。


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