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中国の児童映画の様相

2017-05-27      李嘯洋(北京師範大学博士)=文

 
 
 

                『三毛流浪記』                             神筆馬良』          


95年間の歩み

 中国の児童映画は近代児童文学の興起に端を発する。五四新文化運動以降、思想啓蒙と西洋化が進むにつれ、子どもは伝統社会の周辺的位置から人々の視野へと入って来て、子ども向けの題材も中国の映画従事者の撮影日程に乗せられるようになった。

 1922年、中国で映画史上初の子どもが主役を演じる子どものための短編映画『わんぱく坊主』(原題は『頑童』)が撮影されたが、中国初の芸術的にも成熟した完全なストリー映画は1923年に撮影された『みなし子救祖記』(原題は『孤児救祖』)で、社会の現実を見つめ、道徳教化精神を重く視ることが、この後の多くの中国映画の文化的要求となった。1930年代に出現した『よい兄さん』(原題は『好哥哥』)『三毛流浪記』などの子ども映画はほとんどが中華民族の伝統的美徳を称賛し、子どもを教育する目的のものであった。

 新中国成立後、銀幕には多くの大人びた物分かりのよい子どもが現れ、彼らは革命時代の「小さな英雄」とされた。例えば『鶏毛の手紙』(原題は『鶏毛信』)の中の勇敢で賢い小英雄海娃、『小さな兵隊張嘎』(原題は『小兵張嘎』)の中の善良で機智に富む張嘎、『またたく赤い星』(原題は『閃閃的紅星』)の愛憎をはっきり示す潘冬子などで、これらの子どもは大人の縮小版であり、彼らの成長過程と中国革命の歴史の発展過程は一致したものだった。「成人化した子ども」「英雄化した子ども」はこの時期の児童映画の主旋律となった。

 改革開放後、文化環境への締め付けが緩和し、経済の急速な成長が中国の児童映画の単調な姿を変化させ、豊富多彩な姿が現れ、現実主義、SF、戦争、少数民族、アニメなどを題材にとった映画が出現した。1999年には、2016年に「国際アンデルセン賞」を受賞した北京大学教授の曹文軒の同名小説『わらぶき屋根の家』(原題は『草房子』)が映画化された。この映画は質朴な映画表現で純真な少年の成長過程を表現したもので、映画は詩情とレトロ感にあふれ、「立派で偉い」子どものイメージを刷新して、新鮮な印象を与えた。

 この時期、中国の児童映画は世界へと向かい、国際映画祭の中でしだいに頭角を現し、東方的な映像と物語で世界の観衆を魅了した。『ああ、香ばしい雪』(原題は『哦,香雪』)、『火焔山から来た鼓手』(原題は『火焰山来的鼓手』)、『天国からの返信』(原題は『天堂回信』)の三部作が連続三年ベルリン国際映画祭で入賞した。



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