中国画報—Ver.3.0時代をスタートさせるコンセプト書店

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Ver.3.0時代をスタートさせるコンセプト書店

2018-04-24      上官雲=文    

  • 彼岸书店已经成了读友的精神家园。摄影 陈建人民画报.jpg

    彼岸書店 写真 人民画報社 陳建

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「雪解け」がすすむ書店業界

 書店は古い業界であり、過去には書肆と呼ばれていた。その出現から現在まで、書店には輝かしい時代も、どん底の時代もあった。ここ数年、人々の読書スタイル、買い物スタイルの変化がおこり、ネット書店がリアル書店の領域に進出し、リアル書店は次々と数を減らして、書店業界は厳しい冬を迎えていた。

 しかしここに来て、中国のリアル書店には回復の気配がみられる。不完全な統計によると2017年には全国で80店ほどの書店が新規開業し、優遇政策や自分自身の経営改革によって、リアル書店の厳しい冬はようやく雪解けの時期を迎えている。

 北京開巻信息技術有限公司が発表した「2017年中国図書小売市場報告」によれば、2017年の中国のリアル書店はマイナス成長から脱出し、前年同期比2.33%増となった。

 かつての書店には本棚と本しかなかったのとは異なり、新興のコンセプト書店は建築デザインから内部展示までまったく新しく、特色あるコンセプト書店が中国の書店のブランド化経営の道を切り開いている。これに関して北京開巻信息技術有限公司の蒋晞亮理事長は、書店は売るだけのVer.1.0時代、その他の業界と融合させた「書店プラス」のVer.2.0時代を経て、現在は書店Ver.3.0時代に突入していると語る。

 

店舗デザインの重視

 蒋晞亮氏が見るところ、未来の書店は文化消費ができるだけでなく、利益を生み、自らの顧客を持つものとなり、これが今後の書店の発展方向となる。「当然、そのためには『見た目』が重要です。ここ数年、書店業界では多くの美しい書店やネットで評判となる書店が生まれ、すべてデザインや見た目上の素晴らしい特徴があります」と語る。

 上海言几又品牌管理有限公司の但捷理事長兼CEOもこの考え方に賛同する。彼はこの「見た目」を書店のデザイン力というコンセプトの中に組み入れている。「簡単にいえばデザイン力とは書店の装飾効果のことで、深い意味で言えば、商品選択、書籍陳列および書籍とアイデアグッズとの結合能力に優れ、それによりあらゆる箇所で読者を引き付けるものです」。

 北京で現在最も人気がある単向空間、西西弗書店、言几又書店などを例にとると、彼らの空間デザイン、書籍配置にはそれぞれの特色がある。例えば、西西弗書店では深緑をメインカラーにし、赤と黒を補色に使って強い視覚的効果を生み出し、読者の注意を引いている。室内光線はとても柔らかく、巧みに書籍が配置され、読書ムードが濃厚だ。

 「言几又書店はとても特色があります。ベストセラー書を置く専門の棚があり、空間内部の色彩は明るく、ここで本を選んだり、読んだりするのは楽しいです」と言几又書店を訪れていた読者は語る。

 

やはり書籍が核心

 当然、書店にとって「見た目」とコンテンツはどちらも欠かせないものであり、コンテンツの核心はすなわち書籍である。蒋晞亮氏は、書店は今後、都市文化の消費の入り口となり、この入口では書籍と読書がメインであり、核心であると考えている。

 「書店が何でも屋やアイデアグッズを売る場所になることはできません」と、新華文軒出版伝媒股份有限公司小売チェーン事業部の楊柳青副部長。現在複合型経営の書店にとって、書籍は確かに主な利潤の出所とはいえないが、やはり核心には違いなく、顧客を引き付ける窓口であり、今後の書店の発展においてもこの特徴は変わらず、「これはわれわれをその他の業界と区別する大切なものです」と彼は語る。

 また、リアル書店とネット書店と区別するものは、豊富な文化体験である。現在多くの書店が講演会や文化サロンなどを開催している以外にも、自分自身の特色と結び付けて、大型のコンサートや音楽に関連する活動、読者参加型の詩の朗読会などを試みてもよいかもしれないと蒋晞亮氏は語る。「読者と緊密な関係を生み、インタラクティブな体験ができることは、ネット書店の衝撃を防ぐための障壁となるでしょう」。

 

市場細分化という新傾向

 以上の観点に基づき、楊柳青氏は、書店が自分自身の特色により本を選び、販売し、文化体験イベントを開催してゆくとなると、書店には今後、明確な顧客の細分化が生まれると考える。「今後、ますます多くの書店が万人向けの本を売らずに、固定の顧客層に向けてだけ販売することになるでしょう」

 「我々の傘下の書店でも、子供向け書店、国学の本だけを売る書店などがあり、市場の細分化は今後の書店の発展傾向と言えます」と、楊柳青氏は語る。著名な方所書店が比較的芸術タイプに偏っているように、「当然、新形態の書店は体験を重視したものになります。ここで読者は専門書籍を見つけることができるばかりか、同じような趣味の人と交流することができ、さらに読書体験が素晴らしいものとなります」。

 「読者のライフスタイルや品質に対する要求が高くなれば、自然に特定の方向性をもつ書店を選ぶようになります。簡単に言えば物で同類の人を集め、人はグループごとに分かれるということで、もし書店自身の立場がはっきりし、ブランド効果をもっていれば、固定の読者を選び出してもまだ極めて大きな市場があり、相対的に安定すると言えます」。但捷氏は今後の書店の発展に楽観的だ。「当然、その程度まで発展するにはまだまだ長い時間がかかるでしょう」。

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Ver.3.0時代をスタートさせるコンセプト書店

2018-04-24      上官雲=文      

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    彼岸書店 写真 人民画報社 陳建

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「雪解け」がすすむ書店業界

 書店は古い業界であり、過去には書肆と呼ばれていた。その出現から現在まで、書店には輝かしい時代も、どん底の時代もあった。ここ数年、人々の読書スタイル、買い物スタイルの変化がおこり、ネット書店がリアル書店の領域に進出し、リアル書店は次々と数を減らして、書店業界は厳しい冬を迎えていた。

 しかしここに来て、中国のリアル書店には回復の気配がみられる。不完全な統計によると2017年には全国で80店ほどの書店が新規開業し、優遇政策や自分自身の経営改革によって、リアル書店の厳しい冬はようやく雪解けの時期を迎えている。

 北京開巻信息技術有限公司が発表した「2017年中国図書小売市場報告」によれば、2017年の中国のリアル書店はマイナス成長から脱出し、前年同期比2.33%増となった。

 かつての書店には本棚と本しかなかったのとは異なり、新興のコンセプト書店は建築デザインから内部展示までまったく新しく、特色あるコンセプト書店が中国の書店のブランド化経営の道を切り開いている。これに関して北京開巻信息技術有限公司の蒋晞亮理事長は、書店は売るだけのVer.1.0時代、その他の業界と融合させた「書店プラス」のVer.2.0時代を経て、現在は書店Ver.3.0時代に突入していると語る。

 

店舗デザインの重視

 蒋晞亮氏が見るところ、未来の書店は文化消費ができるだけでなく、利益を生み、自らの顧客を持つものとなり、これが今後の書店の発展方向となる。「当然、そのためには『見た目』が重要です。ここ数年、書店業界では多くの美しい書店やネットで評判となる書店が生まれ、すべてデザインや見た目上の素晴らしい特徴があります」と語る。

 上海言几又品牌管理有限公司の但捷理事長兼CEOもこの考え方に賛同する。彼はこの「見た目」を書店のデザイン力というコンセプトの中に組み入れている。「簡単にいえばデザイン力とは書店の装飾効果のことで、深い意味で言えば、商品選択、書籍陳列および書籍とアイデアグッズとの結合能力に優れ、それによりあらゆる箇所で読者を引き付けるものです」。

 北京で現在最も人気がある単向空間、西西弗書店、言几又書店などを例にとると、彼らの空間デザイン、書籍配置にはそれぞれの特色がある。例えば、西西弗書店では深緑をメインカラーにし、赤と黒を補色に使って強い視覚的効果を生み出し、読者の注意を引いている。室内光線はとても柔らかく、巧みに書籍が配置され、読書ムードが濃厚だ。

 「言几又書店はとても特色があります。ベストセラー書を置く専門の棚があり、空間内部の色彩は明るく、ここで本を選んだり、読んだりするのは楽しいです」と言几又書店を訪れていた読者は語る。

 

やはり書籍が核心

 当然、書店にとって「見た目」とコンテンツはどちらも欠かせないものであり、コンテンツの核心はすなわち書籍である。蒋晞亮氏は、書店は今後、都市文化の消費の入り口となり、この入口では書籍と読書がメインであり、核心であると考えている。

 「書店が何でも屋やアイデアグッズを売る場所になることはできません」と、新華文軒出版伝媒股份有限公司小売チェーン事業部の楊柳青副部長。現在複合型経営の書店にとって、書籍は確かに主な利潤の出所とはいえないが、やはり核心には違いなく、顧客を引き付ける窓口であり、今後の書店の発展においてもこの特徴は変わらず、「これはわれわれをその他の業界と区別する大切なものです」と彼は語る。

 また、リアル書店とネット書店と区別するものは、豊富な文化体験である。現在多くの書店が講演会や文化サロンなどを開催している以外にも、自分自身の特色と結び付けて、大型のコンサートや音楽に関連する活動、読者参加型の詩の朗読会などを試みてもよいかもしれないと蒋晞亮氏は語る。「読者と緊密な関係を生み、インタラクティブな体験ができることは、ネット書店の衝撃を防ぐための障壁となるでしょう」。

 

市場細分化という新傾向

 以上の観点に基づき、楊柳青氏は、書店が自分自身の特色により本を選び、販売し、文化体験イベントを開催してゆくとなると、書店には今後、明確な顧客の細分化が生まれると考える。「今後、ますます多くの書店が万人向けの本を売らずに、固定の顧客層に向けてだけ販売することになるでしょう」

 「我々の傘下の書店でも、子供向け書店、国学の本だけを売る書店などがあり、市場の細分化は今後の書店の発展傾向と言えます」と、楊柳青氏は語る。著名な方所書店が比較的芸術タイプに偏っているように、「当然、新形態の書店は体験を重視したものになります。ここで読者は専門書籍を見つけることができるばかりか、同じような趣味の人と交流することができ、さらに読書体験が素晴らしいものとなります」。

 「読者のライフスタイルや品質に対する要求が高くなれば、自然に特定の方向性をもつ書店を選ぶようになります。簡単に言えば物で同類の人を集め、人はグループごとに分かれるということで、もし書店自身の立場がはっきりし、ブランド効果をもっていれば、固定の読者を選び出してもまだ極めて大きな市場があり、相対的に安定すると言えます」。但捷氏は今後の書店の発展に楽観的だ。「当然、その程度まで発展するにはまだまだ長い時間がかかるでしょう」。


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