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私もあなたも一つの家族
文と写真  LinKun

 

 

   2008年8月23日、首都空港第3ターミナル。ダニエルとマリーン夫婦は、私と妻を熱烈に抱きしめた後、アメリカへのフライトの搭乗口に向かって行った。彼らが名残惜しく感じていたのが分かったし、私たちもそうであった。20日間の中国への旅は、彼らに深くて忘れがたい印象を残したことだろう。そして、私たちはオリンピックという友誼の海の一滴となれたことをうれしく思っている。 

   2008年5月、アメリカにいる姉からの電子メールを受信した。北京オリンピック期間に、彼女は夫と子供を連れて帰国する予定で、同行者に夫の大学時代の同窓であるダニエルと妻のマリーンがいるという。彼らは北京オリンピック観戦と中国観光を予定しているという。外国から来る客様をもてなすのは、結婚して間もない我たちにとっては、一大事である。先日、外国旅行者を接待するオリンピック家庭旅館の募集に申し込んだが、申し込み者が多かったため、念願が叶わなかった。ダニエル一家の到来で、我が家が定員外の「オリンピック家庭旅館」となることができ、とてもうれしく思う。 

   ダニエルたちの北京到着の期日を確認した後に、私たちは彼らの旅行コースを用意した。彼らは北京のほかに、各地の名所旧跡、今の発展の現状を体験したいと言う。オリンピック開催前の10日間に観光を終えなければならず、時間に余裕がない。観光地として西安と上海をピックアップした。西安の国際旅行社に連絡をとり、全ガイド付きのサービスを利用することにした。旅行の支出を節約するため、割引航空券を予約し、上海の親戚に無料で宿を提供してもらった。 

   今回の招待は「外交活動」だから、我が家の装いも一新させた。新しいシーツ、かけ布団、スリッパ、うがい用のコップを用意し、クーラー、冷蔵庫、湯沸かし器、飲用水機もきちんとチェックした。荷物の置き場も広くとって、部屋と廊下の掃除もした。改修したばかりの中古の部屋だけれども、清潔で暖かさを感じるようにした。 

   ダニエルらは夜遅く北京に着いた。私たちは家の近所にあるおかゆ店であっさりした食事をとった。楽しい食事ののち、彼らは初めての要求を提出した。スーパーマーケットへペットボトルの水を買いに行きたいと言う。来る前に中国の飲用水の質について何らかの注意を受けたのかもしれない。彼らのこのような心配は私には余計で不愉快なことに感じられたが、彼らの習慣を尊重するために、一緒にペットボトルの水を買いに行った。数日後、私はダニエルがペットボトルの水を買うと言わなくなったのに気づいた。「北京の空気と環境は来る前に想像していたほど悪くありませんでした。来たばかりの時は、ペットボトルの水しか飲みませんでしたが、のちには家にある浄化水を飲むようになりました」と、ダニエルは言った。 

   ダニエルとマリーンは北京の「胡同めぐり」に最も憧れていた。正直に言えば、私たちは北京に来て10年になるが、胡同にいったことがない。後海の付近にあることしか知らない。何もわからない彼らだけを行かせるよりも、一緒に行くほうがいい。そして、私はガイドに徹し、買い物では値切り交渉に手を貸した。彼らはもの珍しがり感心して、初めての観光は大成功に終った。 

   「中国でオリンピックが国民全体の支持を受けているなんて、思いもよりませんでした。私たち二人がオリンピック観光に来たのを知った人々は熱く歓迎してくれました」と、西安•上海旅行から北京に帰った彼らは言った。マリーンはいっぱしの「買い物狂」で、小さな花傘、刺繍をした靴から、ヘアピン、ブローチまで、お土産をいっぱい持ち帰ってきた。バルコニーも彼らの荷物置き場となった。 

   オンピックが開幕した。水泳、陸上競技、体操などの入場券を手にしたダニエルとマリーンは、競技場へ時間通り到着できるか心配していた。そのため、私は彼らを連れてオンピック公共交通の旅を体験してみた。バスに乗って西直門まで、城鉄と呼ばれる13号線に乗って知春路まで、地下鉄10号線に乗り換えて北土城まで、さらに地下鉄8号線に乗り換えてオンピック公園まで到着した。彼らは乗り換えのたびにルートをきちんと覚えようと、あたりを見回していた。 

   彼らが自分たちだけで出かけた6時間後、無事に帰宅できるか心配していると、部屋のドアが叩かれた。「帰る途中で、地下鉄の標識が詳しいことを発見しました。さらにボランティアが積極的に助けてくれて、素晴らしかったです」と言った。彼らは鳥の巣や水立方の美しさを語ると同時にこう言った。「中国には麻薬や銃などの問題はないので、北京は非常に安全ですね。わたしたちの国では、夜一人で市の中心に出かけることができません。さらに、治安を維持するボランティアが多いので安心です。」 

   以降、彼らは自分たちだけで競技場に向った。すべて順調であった。 

   ダニエルとマリーンを案内するために、彼らの北京滞在期間に休暇をとった。お天気も味方してくれて、故宮、天壇、長城、円明園などを見学する数日間、いい天気であった。観光の途中、彼らは「すごい、素晴らしい」などという形容詞を連発し、私に誇りを感じさせてくれた。面白いのは、長城を観光した時、女の子がやってきて、礼儀正しくダニエルと記念写真をとりたいと頼み、「あなたはケンタッキーのカーネル•サンダースおじさんみたい」と言った。それを聞いた私たちはハッハッと大笑いをした。 

   食事は旅行において重要な行事である。アメリカ人はよく朝寝坊をし、起きてからシャワーを浴びるので、朝ご飯の時間がほとんどなくなる。私たちは簡単な朝ご飯としてインスタントコーヒーとパンを買ってきて、夕食を正式の食事とした。幸いなことに私は北京に住んでいるので、中国各地の美食を味わうことができる。北京ダック、ジャージャー麺、山東料理、広東料理、湖南料理などを順番に味わった。もちろん、途中で何度かセルフサービスの西洋料理にも行った。毎回、彼らは満足そうに「もうお腹いっぱいだ!」と言った。 

   アメリカ人の習慣として、彼らは私たちに毎日立替えた金額を記録しておいてくれるように頼んだ。そして、2日ごとにその金額を割り勘して決算した。こうしたら、便利かつ公平である。妻の細かな記録は彼らを満足させたようだ。 

   20日間の楽しく忙しい日々はすぐに過ぎてしまった。「北京の人は生活はそんなに裕福ではないかもしれないが、楽しそうで、今の生活に満足していますね」と、空港に行く途中でダニエルとマリーンは語った。これらは彼ら個人の感想かもしれないが、私は1人の中国人•北京人として誇りを感じた。 

   家に帰ってから、彼らがプレゼントとしてこっそり残してくれていたオリンピック観戦用のアメリカの国旗とオリンピック記念切手集を見つけた。「あなたがたの親切と手助けに感謝します」、「あなたのアメリカの友達を忘れないでね」、「とても楽しかったです」というメモもあった。 

   今回の北京オリンピック観戦ツアーを通して、私たちはダニエル一家と友達になっただけでなく、ひとつの家族となったように感じた。

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