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都市をきれいにするスパイダーマン
文/写真 周 超

  

安全第一

「危険はありますが、自分で自分をきちんと守れば大丈夫です」。この仕事の危険性について、王平は気楽に笑いながら言った。22歳の王平は4年前に武漢に来て、衣服工場や内装会社、警備会社に勤めたが、いずれも長く続かなかった。「今は多くの出稼ぎ労働者が都市へお金を稼ぎに来るので、やりにくくなりました」と、王平は感慨深そうに語った。彼は今までに2回、故郷に帰って農作業をしようと考えたが、結局、都市の便利な生活から離れがたく、ここに留まることを選んだ。200810月、王平は「スパイダーマン」の隊列に参加した

王平と同僚たちは「安全第一」についてよく語る。高所での清掃作業の前、従業員たちは安全を何よりも優先させる。安全ロープの検査は自分が何回もしたうえに、同僚にも頼み、最後には安全検査員に頼む。「お金を儲けたらそれを使う人が必要で、もし人がいないのにお金があっても仕方がないでしょう?」冗談っぽく語る間に、王平は同僚の助けを借りて作業の準備を終えていた。

スパイダーマン」は毎日ビルによじ登る。その高さは十数メートル、ときには数十メートルにもなり、ほんの少しの油断で事故が起こる可能性がある。「会社から2本のロープをもらわなかったら、作業を始めません」と、王平は言う。王平の会社は一人一人に2本のロープを配る。1本は安全ロープ、もう1本は作業のとき坐るための板を結ぶ。「高所清掃業者はまず従業員の安全を保証しなければなりません」と、王平が勤務している朝陽物業服務公司の管理者は言う。作業へ影響をあたえる状況はいくつかある。5級以上の強風、30℃以上あるいは0℃以下の気温、または霧の日、雨の日など。こういった日の作業は、作業員が我慢できないし、建物をきれいにすることができない。安全ロープのほかに、作業員の健康への要求も高く、高所恐怖症・高血圧などの人は向いていない。

毎日都市の高所に立つが、その美景を観賞する余裕はない。

高所清掃作業者が高いビルの外壁で作業するその姿はとても小さく見える。

楽しい「スパイダーマン」

盛偉と王平はすでに高所の清掃作業には慣れて、恐怖は感じなくなった。外壁ガラスの隅々まできれいにすることが、自分に課した課題だ。王平によると、空中での作業で最も恐ろしいのは寂しさだという。背後には賑やかな都市があり、ガラスの窓から見える内部の人の多くは多忙な会社員だ。高さ数十メートルの高所に立つと、唯一の気休めは同僚と冗談を言い合うことである。しかし、空中で冗談を言うには、大声で叫ばなければならない。「あんまり遠くなくても、普段のように話すと、ぜんぜん聞こえません。大声で叫ぶのは寂しさをまぎらわすためとも言えます」と、王平は恥ずかしそうに言った。作業の間には、しばしば感動させられるようなことも起きる。ある暑い日、王平は何時間も続けて清掃作業をして、とてものどが渇いていた。そのとき目の前の窓が開かれ、一杯の水が差し出された。「大変ですね。水でも飲んでください」と、窓の中の人は言った。ただのお湯だったけれども、王平をとても感動させた。

盛偉の月給は800元で、仕事をした日には1日100元の手当てがでて、月収は25003000元くらいである。清掃時間が限られているため、作業は時間との戦いである。普通のときは、1人あたり1日300平方メートルの外壁ガラスを清掃できるが、8時間続けてやらなければならない。会社は作業員のために傷害保険に入っている。盛偉は高所の清掃作業を危険だと思わないばかりか、楽しいことだと思っている。

「『スパイダーマン』と言われるのは好きですか?」

「とてもすきです。アメリカ映画の中の『スパイダーマン』は義理堅い人だそうです。たいした事じゃないかもしれませんが、ビルの外観をきれいにするのは、達成感があります。体力が許す限り、この仕事をずっとやっていきたいと思います」と、盛偉は言った。

 

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