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宝石のような青いがちょうの卵の宝石入れは、がちょうの羽が底にひいてあり、金でふちどられている。戸が開いたダチョウの卵のカボチャの馬車は、真珠で飾られた天井があり、人造ダイヤモンドの戸びらがある。直系1.5ミリしかない鶉の卵の赤いイヤリングは、銀色のバラが嵌め込まれている。紅サンゴがぶら下がった鴨の卵のオルゴールは美しく「エリーゼのために」を奏でる……。




インペリアル・イースターエッグの達人
一つの普通の卵が、董保国の両手にかかると、華麗で立派な工芸品へと変わる。「ロシアのイースターエッグは目を奪わんばかりに美しく、造型やライン、宝石装飾に手をかけており、とくに卵の合わせ目の部分は必ずぴったりとかみ合っていいます」董保国はエッグアートについて語り出すと、顔をほころばせた。
董保国はもともとは水上運輸会社で働いていたが、骨腫を患って2001年に右足が麻痺した。2003年の秋、家で無聊をかこっていた董保国が、古本屋で買ってきた『芸術世界』をパラパラとめくっていると、突然、そのなかのロシアのインペリアル・イースターエッグを紹介した文章が彼の目をひきつけた。もともと手仕事が好きだった彼は、これは自分でも作れるのではないかという着想を得た。
董保国は家の中から鴨の卵をひとつ探しだしてきて、それをゆでたあと、片刃のナイフで用心ぶかく半分に切り、中の白身と黄身を掻き出して、きれいに洗った。殻が乾いた後、切り口を上にして、金の糸で縁取りし、卵の殻の表面に金粉をふりかけ、さらに小さな真珠と金メッキのチェーンで外部を飾った。1日の作業で、董保国はとうとうそれを完成させた。初めてのエッグアートは精緻とはいえなかったけれども、エッグアートとしては立派なものであった。のちに展覧会のなかで、この作品はある見学者に買い取られていった。