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草のように強靭な台州の経済構造
文と写真 趙 菲

自動車部品展示会に参加する台州企業。  CFP

台州の大麦嶼港。   CFP

台州は中国でも重要なオートバイ生産基地の一つで、オートバイ部品生産産業は台州の支柱産業の一つだ。
自社の展示ホールにいる陳根土と息子の陳君標。 写真 譚星宇
台州は中国東南部の浙江省にある海に臨む小さな都市である。浙江舜浦帽業有限公司は台州の東浦工業区の目立たないビルの中に隠れている。その地で育った会社の取締役である陳根土は取材記者を手厚くもてなしてくれた。会社は中国最大の麦わら帽子制造企業で、昨年の輸出高は700万ドルにも達した。目下の経済危機による不景気を話題にすると、陳根土は予想に反して暗く沈むことはなかった。「私たちはちょうど今、中国制造ネットからアメリカと日本の2社のアパレル大企業の注文書をもらったところです」彼の紹介によると、世界的な金融危機は会社の輸出業務にある程度の影響をもたらしたが、彼の息子で社長でもある陳君標は先進の管理モデルで企業管理を行い、たとえば、電子商取引で業務を拡げ、B2B電子商取引ネット、たとえば、アリババや中国制造ネットなどのサイトを通じて大量の注文書をもらうことができたという。陳君標の姉一家はほかの企業に勤めているが、彼らも市場の開拓、経営コストの低下などの方法で金融危機の衝撃に対処し、会社の正常な運営を保証できたという。

陳根土父子は台州市の数万にものぼる民営企業家の一員である。台州市対外貿易局の張曦副局長によると、台州の企業の多くは家庭を単位とし、血縁を絆とする家族式の企業である。「家族式の企業は競争力の方面ですぐれています。特定の血縁関係があるため、株主間のもめごとが少ない。家族の全体利益が一致しているため、企業のメンバーたちは意見の一致が容易で、家族企業は強い結集力を持ちます。特に現在の世界経済危機に直面して、家族メンバーたちは一致団結して企業の困難を解決しようとしています」と、中国社会科学院中国民営企業研究センターの張軍副秘書長は語る。

草の根出身のボスたちは株式合作制の企業形成期の方法をそのまま使い、従業員との調和的労使関係を打ち立てている。現在のような困難な時期には、台州の企業は5日間生産して2日間生産停止、あるいは4日間生産して3日間生産停止という生産様式を実施している。企業は経営困難に直面しているが、簡単にリストラはしない。

これと同時に、企業の間で助け合って経済危機に直面しようという動きが起こった。台州には大型企業のために補助生産を行う中小型企業が多くあるが、一部の大型企業のローン滞納を負担し、大型企業が難関を突破する手助けをしている。また、利益率のいい大型のリーダー企業は小型企業の経営危機の解決に助力している。たとえば、上場企業利欧社は配下の補助企業が困難に直面したとき、1億元の資金を提供し、危機からの脱出を助け、生産を回復させた。

現在、台州市には中小型企業に専門的サービスを行う地方金融機構、台州市商業銀行、浙江泰隆商業銀行、浙江民泰商業銀行があり、毎年6万社以上の小企業の資金問題を解決することができる。台州の「小型企業が主役」という経済構成に対して、台州市の地方銀行は積極的に経営観念を転換し、市場の重心を小型企業に移転させている。

民泰銀行を例に取ると、6700人の顧客管理マネージャーを持ち、地縁・親族・友人のツテを十分に利用し、顧客に対して一対一で調査を行う。顧客管理マネージャーはほとんどが地元出身で、関連サービスを行ったり、まめな連絡を保っている。得意先の貸付の申し込みには10分内に回答し、新しい顧客に対しては2営業日内に明確な返答をする。2007年末までの民泰銀行の貯金残高は799400万元、貸付残高は395200万元、年間利潤は1257万元に達した。台州市銀行業監督管理局のデータによると、リスク防止措置が行き届いているため、現在、この銀行の不良債権率は1%弱にコントロールされているという。

台州市銀行業監督管理局の林奇局長によると、台州市経済貿易局のデータでは、台州市の小型工業企業数は10万社ほどで、この3つの小さな銀行は台州の60%の小型企業の融資問題を解決している。

さらに、中国社会科学院農村発展研究所の張軍研究員は、民間貸借は台州の中小型企業の融資の有益な補助となると指摘している。彼はかつて台州で調査・研究を行ったことがある。調査した企業のうち90%が民間貸借を受けた経験があった。たとえば、企業の責任者が3日後納品の注文書を受けたら、1日目の朝、民間資本市場に行って借金をし、利子を決め、昼には現金を手に入れることができる。それはすべてが村内に行われ、みんな顔なじみのため、家庭の情況もお互いよく知っていて、信用もあり、貸付効率が非常に高い。午後、原材料を買いに行き、翌日24時間かけて残業して生産を完成し、3日目の午前、バイヤーから代金をもらい、その足ですぐに借金の返済に行く。このような3日間の利息は、国有銀行の貸付最低期限15日と比べれば、利息がはるかに少なくてすむ。今回の金融危機に直面して、台州の多くの中小型企業はこのような民間資本融資を利用して、当面の経済困難を乗り越えた。

今回の金融危機では、台州の行政もさまざまな努力をした。「金融危機がもたらした大きな問題として市場が不活性化したことで、このような情況の下では、行政の役割は非常に肝要です。しかし、かならず権利の濫用は避けなければなりません」と、台州市委党校の金先竜副教授は語る。

行政は企業の安定維持に力を入れなければならず、企業の安定は社会の安定をもたらすので、企業が経済危機を乗り越えるのに力を貸すことは、民生の安定や発展を促すことでもあると、台州市対外貿易局の張曦副局長は考えている。それと同時に、台州市委市政府は企業に対して「助力すると同時に抑えもきかせる」という態度を取った。「台州人は度量が大きいのです。このような経済情勢の下では、あらゆる企業に助力することはできないので、幾社かの企業の倒産は仕方なく、力のあるものが勝ち残るのは市場の経済規律でもあります。しかし、行政は高度的な責任感を持ち、七つの指導グループをつくり、企業を細分化して、専門的に企業の困難の解決に助力しました。利益率や勢いのよい企業に対しては、チャンスをつかんで発展を促し、組織の再構築などをうながします。情勢のやや安定している企業に対しては、早期警戒と分析を強め、市場リスクを予防する同時に、企業の新規市場開拓の指導を行います」と、張曦副局長は語る。

 

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