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2009年10月1日、北京で中華人民共和国成立60周年の盛大な慶典が行われた。その夜の交歓パーティで、数万の花火が華やかに打ち上げられ、「60」の字が空高くあがり、民族大団結を象徴する56の「笑顔」、60の平和の鳩が数万の観衆の前に現れ、パーティの場を熱いお祝いムードで満たした。




火の美しさを極致まで演出するのは、蔡国強のお得意技である。国慶節の交歓パーティの総デザイナーとして、蔡国強はここしばらく非常に忙しかった。いかに伝統を受け継ぎながら新しさを出すか、美しい炎をいかにして国慶節というテーマにふさわしいものにするかが、蔡国強の思考の出発点であった。世界的に有名な中国の現代芸術家として、蔡国強は最も伝統的な火薬・陶器・凧などの中国的素材を使って、最前衛の現代芸術を表現し、我々にはおなじみの中国的要素をまったく新しいものとして、世界中の注目をあびるテーマとし、欧米の観衆に中国の知恵の深さを味わせたのである。国慶節の前夜、故宮付近の静かな彼の自宅で、『中国画報』の記者は蔡国強に独占インタビューを行い、蔡氏の火薬の美学の魅力と優雅な彼の生活スタイルを思う存分味わった。
中国画報:普通、人の印象のなかで火薬はもっとも暴力的なものですが、あなたの手にかかれば美しく暖かいものとなります。あなたは、最初、どうして火薬で芸術創作を行おうと考えたのですか?
蔡国強:私は小さいころ、福建省の泉州で育ちました。そこは花火や爆竹が多いところで、中国人の伝統的な生活と火薬・爆竹は、非常に密接な関係にありました。重要な社交の場、たとえば結婚式、葬式などでは、いつでも花火や爆竹がそのシンボルとなり、あるできごとが起こったことを知らせます。たとえば、私が生まれたときには、私の家ではたくさん爆竹を鳴らしたものです。我々の故郷は男の子を大切にしていたため、爆竹がなると男の子が生まれたということが分かります。そのため、火薬は私にはとても馴染みがあるものなのです。そのほかにも私は、何をやるのも理性的にきちんとやらずにはいられない人間なので、いわゆる芸術家的な伸びやかさがありません。そのため、私には自分を破壊するための方法が必要だったのです。火薬のもつ破壊性は、私自身に向けたものなのです。火薬は一種の自発的な力で、予測不可能・コントロール不可能な媒体であるともいえ、コントロールしようとすればするほど手に負えなくなり、創作の結果はいつまでたっても予測が難しく、またそこが面白い部分でもあり、創作に可能性をもたらすものでもあります。