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中国画報:中央トップとのやりとりの最中で、政府の干渉を受けたことはありますか。
蔡国強:政府はとくに芸術創作に関することでは私の考えをとても尊重してくれました。さもなければ私に頼むこともなかったでしょう。この花火のパーティの基本的思考は人々をこのパーティの主体とすることであり、これは過去の国家イメージを作り出すものとは違っていましたが、政府中央トップの認可を得ることができました。このアイデアは広場で1000人もの人が火で「人民万歳」の字を書き記すことで、人民が広場の主体であることを示すものです。1000人の花火文字は芸術的に新しいアイデアであるだけでなく、国家の人々が日増しに発展しているすばらしい姿を描き出すのです。
このほかも、私が知る限りでは、外からの圧力が私の創作に影響を与えたことはないといえます。それは私の創作観と直接の関係があります。中国伝統文化の薫陶を受けた中国人として、世界をめぐった数年間のうちに、中国文化の矛盾と弁証法を十分に身をもって体験することができました。私たちは中国文化が矛盾に満ちた文化であることを認める必要があり、矛盾に正面から向き合い、矛盾を認めることこそが、矛盾を解決する一種の方法なのです。太極拳のなかの陰陽は互いに転換していますが、圧力も動力に変えることができ、これを使うのは、心構え次第だということができるでしょう。
中国画報:あなたはかつてヴェネツィア・ビエンナーレで国際金獅子賞、国際芸術評論家協会の最優秀装置作品および個展賞などの多くの国際的な賞を受賞していますね。2008年のニューヨークのグッケンハイム美術館の個人回顧展『私は信じる必要があると思う』は、芸術家展覧会の入場記録を打ち破りました。中国的材料をうまく使う中国の芸術家として、国際的にこのような芸術的名声を得るのは簡単なことではなかったと思います。どのような方法で東方的な芸術を西洋人が味わい、受け入れることができるようにしたのでしょうか。
蔡国強:私はかつて、民族のものは世界のものではない、これには重訳の過程が必要だと言ったことがあります。たとえば、中国絵画と書道はなぜ全世界のものではないのでしょうか。外国人は中国文化を見てもわかりません。ただ見ても難しく、分からないのです。ニューヨークにいたとき、『中国伝統五千年』という展覧会を行ったことがあります。中国の有名な100あまりの博物館から最も素晴らしい文化財を集めて展示したものでしたが、外国人の観衆数は、私の展覧会を見た人よりも少なかったのです。これは伝統だけではだめで、我々は現代的で最も簡単で素朴な言葉で重訳をすることでようやく相手と共鳴を起こすことが出来るということを説明していると思います。
私の芸術のなかには、中国の伝統的な文化要素以外に、さらに多くの芸術創作的要素があります。それは、外国人も興味を感じて学習したいと思うもので、これこそが国際的な言語となりうるものです。たとえば、『草船借箭』という作品の原型は、中国の古典小説である『三国志演義』からとられたものですが、この芸術形式自体がとても美しく、一艘の3000本あまりの矢がささった船が空に浮かんでいるもので、船のへさきには旗が風を受けてひるがえっていて、内部には多くの現代政治・社会の内容が盛り込まれ、多くの人が現代中国の現状を連想します。中国が世界という舞台にあがってきたとき、経済と文化のうえで非常に多くの攻撃を受けましたが、中国はその攻撃を力として、迅速に強大化してきたのです。『草船借箭』は中国の伝統的な文化とつながっているものですが、世界ともつながっているものなのです。
中国画報:将来の計画は何かお持ちでしょうか?
蔡国強:11月に台湾で「泡美術館」という大型個展を開きます。泡風呂は最もリラックスできる状態ですから、私は観衆に美術館の芸術的ムードのなかにひたることで泡風呂に入ったような気分になってほしいと思っています。おまけにそのときには展覧会場に本物のバスタブを用意するつもりです。私個人はこの展覧会に30万人の観衆が来てほしいと思っており、これには自信もあります。