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塘沽の「漁民の波止場」
文と写真 劉海楽

 国外の多くの海浜都市にはどこにも、漁民の波止場Fishermen’s Wharfと呼ばれる場所がある。それはふつうは漁港の付近にあり、さまざまなバーや特色ある商店、海産物市場などがある場所で、観光客はここでさまざまな方法で伝統的な漁港の体験をすることができる。天津の塘沽区にもこのような場所があり、それは何カ月か前に開業したばかりの、北塘海鮮街である。

 車で塘沽区の東海路やってくると、遠くに巨大なコンテナが並んでいるのが見えた。積み木のように積み重ねられているので、初めてここに来る人はみな貨物港に来たのかと勘違いする。近寄ってみてみると、これらはコンテナを改造して作られた建築物だということがわかる。同行した友人が「ここがあの伝説の北塘海鮮街だよ」と教えてくれた。

 塘沽海鮮街のレストランと商店はみなコンテナを改造して造られたもので、外の観光客が休むためのベンチでさえもが、コンテナの部品を切って作られており、これが最大の特色となっている。小規模なレストランは7・8個のコンテナを改造して造られており、規模が大きいレストランになると20数個のコンテナが積み重ねられ、高さも3階分に達する。もっとも壮観なのは、海鮮街の看板で、ふたつの頑丈なコンテナを積み上げて造られている。箱の外壁は彩りゆたかで生き生きとした絵で飾られている。これらの「落書き」的な絵画作品は、みな塘沽出身の手書き壁画連盟の愛好者の手によるもので、角ばったコンテナにいくばくかの動感を与えている。

 現在、ここにある大小20あまりのレストランはみな海鮮をあつかっている。漁港に近いため、北塘の海鮮はどれも水揚げされたばかりのものを新鮮なうちに料理したもので、「売り」はなんといっても「新鮮さ」であるといえよう。味が最もよいものは、琵琶エビ、ワタリガニ、シラウオなどで、安いうえに新鮮である。北塘の漁民の海鮮物調理はすでに300年もの歴史をもち、最近100年の間には調理技術のなかに河北や山東、河南地方の技法も取り入れていて、北塘の海鮮の調理技術は完全なものとなっており、独特な北塘海鮮風味を作り上げている。

 あるレストランのおかみさんは、ちょっと自慢げにこう語った。「塘沽にきて、海鮮を食べないなんてことはできないよ。うちの店はどのカニも私が自分で選んだもので、とってもおいしいからね。お客さんもとても多いよ。お昼には満員になるだけじゃなく、テーブルが2回転以上はするかな。午後のお客さんが食べ終わったあとには30分ほどの休憩時間があるだけで、夕ご飯を食べに来る客がちらほら現れて、9時過ぎまでずっと忙しいよ。一日だいたい300人くらい来るかな。」

 ここに海鮮を食べに来るのは現地の人だけではなく、北京や河北・山西などからわざわざやってくる人もいる。巨大な駐車場にとまっている車も、半分以上が北京ナンバーだ。私たちのとなりのテーブルでおいしそうに食べている陶さんも北京からやってきたという。今日は朝から妻と子どもをつれて三人で家を出て、150キロあまり車を走らせここに海鮮を食べに来たという。彼は海鮮を食べるのが大好きで、毎年シーズンになると車で北塘にやってきて、海鮮を食べるという。北塘の海鮮はその名がとてもよく知られており、以前は狭い通りに70以上ものレストランがひしめき合っていて、味は新鮮でおいしいものの、周囲の環境が悪かったという。昔と比べると今はいい、と陶さんは言う。「コンテナ海鮮街に来て海鮮を食べれば、おいしいものが食べられるだけでなく、一家のとてもいいドライブ旅行になり、一挙両得です。」

 「コンテナ」のなかで海鮮のごちそうを食べるにしても、二階のテラスで北塘の見渡す限りの海の風景を見るにしても、大満足の経験になるだろう。ごちそうを食べたら、現地の猟師さんに連れられて自ら網をはり、魚をとって漁民の生活を体験するのもいいだろう。

アドバイス

交通:北塘海鮮街は天津の塘沽区東海路付近にある。観光客は自家用車で、あるいは塘沽区の中心地区からタクシーで行くことができる。現在、ここには無料駐車場がある。

おすすめ海鮮:シナモズクガニや琵琶エビ、キグチ、タコ、アゲマキガイ、ヒラメ、ホタテガイ

 

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