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中国カンフーの代表として、少林寺の名前は国内外に広く知られており、人々は映画によってこの千年の歴史を持つ古刹を知った。しかし、現実の少林寺の僧侶たちは本当にすばらしいカンフーができるのか、彼らの日常生活は映画に描かれるほどおもしろいのかという疑問を抱きつつ、私は僧たちの生活を取材しに少林寺にやってきた。




登封の市街地から15キロ離れた北の少林寺景勝区と隣接する嵩山少室山の山腹にある三皇寨に、すばらしい武芸をもつ少林寺の高僧、釈徳建が隠居している。法名は合一、俗名は丁洪本で、1963年11月黒龍江省克山県に生まれ、1982年に少林寺に武術を学びにやってきた。1990年に仏教に帰依し、1992年旧暦4月8日に、正式に厳しい戒律をもつ少林寺の僧となった。1994年に三皇寨で少林禅の武術・医学に専念するようになり、今も隠居生活を送っている。
現在、少林寺の武術は競技スポーツに近づき、形式化、パフォーマンス化、芸術化がすすみ、本物の少林カンフーはめったに見られなくなった。釈徳建は伝統的な少林カンフーを練習し続けており、静かに三皇寨で隠居しつつも、少林寺の伝統的な禅と武術と医学が一体化した文化の研鑽に専念している。釈徳建はこう語った。「少林寺は私のにぎやかな家で、三皇寨は私の静かな家です」。少林寺の契約カメラマンとして、私は釈徳建の同意を得て、彼の一日の生活を撮影させてもらった
まだ夜も明けないうちから、私は曲がりくねった山道をたどって、約束どおり釈徳建が住んでいる「竜陽洞」にやってきた。ここの山々は1匹の巨大な竜のように三皇寨のまわりに纏わりついて、竜陽洞はちょうど竜の頭ようである。釈徳建が住んでいる禅室は、この絶壁にある面積約20平方メートルの天然の石の洞窟である。
釈徳建が朝一番にやることは、自ら易経に基づいて創りあげた朝の体操だ。朝の練習の後、彼は大好きな手作りの布靴を履いた。この布靴は、まだ新しいものに見えるが、底は今にも擦り切れそうになっている。「この布靴は武芸の練習に最適で、快適で滑りません」。徳建は洗顔、ひげそり、歯磨きなどの最中も、他人と違って、足の力を鍛えるための「馬歩」を怠らない。「カンフーの練習は、練習の時間だけでなく、日常生活のうちにも行わなければなりません」。
続いて、釈徳建は石洞に戻り、濃褐色の僧服をきて、仏龕の前で衣服を正してから線香を捧げ仏を拝んだ。3回跪いて拝んでから座布団に座って座禅を始めた。彼の座禅は目を閉じてじっとしているのではなく、リズミカルな体操のように、足と腕を動かしたり、身をかがめたり仰向けになったりして筋骨を伸ばすものである。20分も経つと、彼の額には汗がにじみ始め、首を伸ばしてつばを飲み込んでようやく微笑んだ。仏を拝んでから座禅を行うまでは、話してはならず、ずっと精神を極度に集中させている必要があるとのことである。「座禅とは静かに座るだけではなく、静もあれば動もあり、座禅もカンフーの練習なのです」と、彼は語る。