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閬中古城
文と写真 陳 楨

 

「川北道貢院で、挙人に合格したぞ!。花かごや馬に乗って町を練り歩くぞ!(注:貢院は科挙の試験場。挙人は科挙の郷試に合格した人)」

先払い役の小使は手にドラを提げて、それを打ち鳴らしながら「吉報」と大声で叫ぶ。それに続いて、完全武装した「清代の衛兵」に先導され、数名の貢院で試験を終えたばかりの「秀才」たちが、うれしそうに赤い布を手にもち古城の街角を練り歩き、「監督視察の殿様」「試験主管の殿様」たちが頭にクジャクの羽毛がついた礼帽を被って、手に油紙で作られた扇子を持って、ゆったり大股に歩き、堂々たる風貌を見せている。最後の4匹の馬が引く赤い籠に乗っているのは、最も得意満面な「挙人」であり、胸の前に赤い大きな絹の花をかけ、絶えず頭を籠の中から出して、人々に手を振って感謝の意を表している。勢いよく練り歩いている一行は貢院から古城の入り口である「状元坊」までの500メートル足らずを歩き、最後に状元の横額の下で、盛大な「殿試合格」を祈願する儀式を行い、花火が空に昇り、チャルメラの音が空に響き渡り、満場が沸きあがる。

四川省北部にある閬中は現在中国で完全に保存されている古城の一つであり、前314年に建てられて以来、四川省の文化の重鎮であり、閬中の貢院は全国に保存されているたった2つの明・清代の貢院のひとつである。17世紀の中葉、閬中は10年にわたって四川省の臨時の省都とされていて、その間に、ここに郷試の試験場――川北道院が設置されていた。省都が移転してからも、閬中の貢院は科挙制度の廃止まで県・府試の試験場とされていた。今でも清代の試験用の木造建築が現存し、それは外区と内区に分かれ、竜門、受験場、公堂、十字廊下の試験待機区から、斎、明楼、会堂まで、かつての省クラスの郷試の会場が完全に保存されている。一部の区域は展示館として開放され、千件あまりの文化財が展示されている。現在中国で規模が最も大きく、展示品が最も多く、もっとも専門的に造られた科挙博物館である。

しかし、ここは単なる博物館ではない。貢院跡では、昔の光景が再現され、出演者はみな昔の服を着て、「試験を受けに行く秀才たち」という観光客とのインタラクティブプログラムが行われているのである。観光客は身をもって科挙の一連の煩雑な手続きを自ら体験できる20元であなたの郷試の付き添いに20人雇えます」という看板が掲げられている。20人という陣容はとても立派で、提調官、録官、監視官、監察官、内帘官、外帘官、搜掌官、衙役、かごかきなどがあり、観光客は受験生に扮する。ゴールデンウィークともなるとこのような活動が一日に30回も行われる。秀才が挙人に合格してから、花かごに乗ったり馬に乗ったりして町を練り歩く情景も、古城の人目を引く風景となっている。演じるのも観光客、観るのも観光客で、閬中では観光客は歴史再現のための一部となっているのである。

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