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閬中古城
文と写真 陳 楨

 

 

閬中に生活すると、最も中国的な生活様式を体験することができる。古城の対岸にある錦屏山の頂上に登れば、古城が山に四面を、嘉陵江に三面を囲まれているのがわかるだろう。山も水もくねくねとした竜がいまにも飛び上がろうとしているかのようで、風格がある。地元の人によると、中国の古い風水学によれば、閬中の地形は自然が形成した最も完璧な「風水のよい土地」である。崑崙山と連なる大巴山脈の蟠山系嘉陵江にそって閬中に延びていて、町の北に天然の障壁を形成している。嘉陵江は町を囲むように流れ、蟠山の東側に川の出口があって、大きなU字を形成しており、水が天然の要塞ともなっている中国の歴史上で最も有名な風水の大家、袁天罡と李淳風はここの山水の秀麗さが気に入り、自分が死んだらここに埋葬するように言い残した。そのために、閬中には中国の風水文化を十分に体験できる「風館」がある。

夜になると、閬中古城には街灯が点り、早春の梅雨が黒石で敷かれた道を湿らせ、にぶい光を浮べている。真っ直ぐに南へ行き、数本の通りを曲がって、「閬苑第一の建物」といわれる華光楼を通りすぎると、嘉陵江河畔に着く。川面には灯の影がぼんやりと映っている。湿っぽい空気が立ちこめる川面に浮かんだ古風な舟が、観光客を華光楼に送り届ける。ここは城南の古い埠頭で、川沿いのもっとよいお茶を味わえる場所でもある。そこに建つほったて小屋の中はいっぱいの人で、四川の伝統劇である川劇のドラが鳴らされて、影絵芝居『張飛が西瓜泥棒を裁く』の上演が開始された。伝統的な芝居が終わると、雰囲気を盛り上げる現代の影絵芝居ディスコも行われる。一幕の影絵芝居40分ほどで、毎日閬中古城の「川北王皮影」劇団と杜家旅館が順番に上演しており、夏季には一晩10幕以上も上演されるときもある。

閬中は本当の意味での古都である。麗江、平遥、鳳凰などの古鎮はすでに観光客向けの小さなバーなどに占領されつつあるが、閬中には本当の生活が残されている。街道住民委員会主任が住民の間のもめごとを仲裁し、「三国特色街」建設反対について議論している。酢醸造販売店の店主は10種類以上の酢の樽を並べており、それを調味料として買う地元の人がおり、それを飲み物として買っている観光客もいる。古い漢方薬店の中では、数人のおばあさんが竹製の吸いだまをしてもらっている。その治療は一コースたったの5元である。露店の床屋はただ座るだけで、経営コストがかからない。靴の修理の露店はもっと旧式で、職人が手回しミシンで靴の修理をしている。観光客に至っては、満載の大八車に道をゆずって歩かなければならない。閬中はそんな街である。

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