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太行山の山奥にある柳氏民居
文 張桂春

 

古い家

石獅子

門墩(門の下の土台の石)

横額

柳氏民居は南北の建築風格を一体に集めており、宮廷建築技術を巧妙に応用している。柳氏民居に入ると、木や石やレンガの彫刻が門、窓の格子、欄干、反り返ったひさしなどの至るところにあしらわれている。木彫の模様はさまざまで、窓の格子模様だけでも40種類もある。レンガ彫刻も精巧で、彫刻の内容の多くは中国古代の物語で、優雅かつ意味深長で、柳氏一族の理想と感情が託されている。このほか、家訓、格、箴言、警句なども刻まれている。その内容は、「年長者を敬い幼者をいたわる」ことから、主人・使用人などの身分によるけじめや先祖代々の遺訓までも含み、社会や日常生活のあらゆる方面にまで及ぶ。全体から細部にいたるまで、柳氏の子孫が河東の柳氏の百代にもおよぶ読書人家風と先祖柳宗元の文化思想の伝承に力を入れている様子が反映されており、柳氏の子孫に強い影響力を持っている。柳氏の子孫は代々、この静かで優雅な文化的雰囲気が漂う楽園の中で、自身を修め、家庭を安定させ、国を治め、天下を太平にするための努力を続けたのである。

柳氏民居では、めずらしい歴史の痕跡を見ることができる。有名人の筆跡がそれで、南宋の朱熹、明代の王陽明は当時の中国で最も有名な哲学家であったが、ともにここに題字を残している。明代の大画家文征明もその真筆を残し、高い鑑賞価値・文化財的価値がある。上記の多くの有名人の石碑に刻まれた文字や絵画のほかにも、柳氏民居には対聯や家訓、横額、墓志銘などが百あまりもある。皇帝に賜った碑は8つ、壁画は26枚もあり、芸術の宝庫だと言える。

古くからここは山に囲まれ閉鎖的な孤立した地域で、千年にわたって純朴な気風が完璧に保存されてきた。柳氏一門は今では第43代目となり、彼らは今でもさまざまな伝統的な儀礼・日常祭祀の方法を受け継いでいる。

柳氏一族の祖先である柳宗元には「美は自ずから美しからず、人によりて彰らかなり」との名言がある。柳氏民居は自然と建築の美のほかに、さらに人文と精神の美を持っている。人々が600年あまりにわたる古い村落を訪れ楽しむとき、千年前の改革に力を注いだ胆力と見識をもつ柳宗元の、そしてその子孫たちの清廉潔白な気風を感じ取り、その人格の魅力に感服することであろう。

 

 

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