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そのため、張暁航は2009年9月に「長禎国技館」を設立し、ここに武術館を開設したり、書籍を出版したり、学校を開き弟子をとったりして、カンフーを広めてゆく努力を行っている。子供武術班も彼のアイデアだ。
「小さいころから武術を練習するのは、子供の意志力の鍛錬にとても役立ちます」と、張暁航は言う。武術は柔軟性・速度・力・忍耐力などさまざまな力を総合的に身につける必要があり、これを訓練した子供は大きくなった後も意志力が勝り、忍耐力をもつようになるという。2歳から5歳の子供の武術班、5歳から12歳の武術班など、張暁航が受けもつクラスはほとんど満員であるという。ときには先生の指導のもと、全国少年少女武術大会の金賞を得た子供もいるとのこと。
しかし、張暁航が子供に武術を教えるのは生易しいことではない。「人々はカンフーの優雅な様子しかしりませんが、カンフーは本当はとても大変なものなのです」と、彼は語る。伝統的な武術の練習はとても厳しく、そして平板で退屈である。負荷も強く、現代っ子には向いていないという。「どの親が子供に苦労させたいと思いますか」。そのため、張暁航はゲームや映像、写真、音楽など子供の興味をひくものを使って、子供の興味を引き出そうとしている。ここまでしても多くの子供が途中でやめてしまう。「仕方ないですね。今はほかにも面白い遊びがたくさんありますから。子供はもともと集中力がないですから、長い間ずっとカンフーを続けるのはとても難しいことです」。
張暁航からみると、中国のカンフーを広めるためには、さらに工夫が必要であるという。「韓国のテコンド、日本の空手、どれも専門的な機構があって世界にむけて宣伝しています。同時に厳しい科学的な認証システムがあって、能力の格付けを行っています。これは練習する者にとって、とても大きな目標となります。現在、中国の武術も段位制をとりはじめていますが、始められたばかりでやるべきことが多く、日本や韓国との差はまだまだ大きいと言わざるを得ません。
「われわれ張三門が北京ではじめての武術類の無形文化遺産に認められたことは栄誉ではありますが、武術を盛んにし、広めてゆくためには、まだまだ長い道のりを行かねばなりません」と、張暁航は語る。伝統武術が現代社会においてきちんと伝承され、かつ発展するためには、人の育成と市場の育成というふたつの方面からの全面的な推進が必要である。彼は次には比較的高齢の人を対象にした気功などのクラスを開く予定である。このことでより多くの人に中国のカンフーを知り、親しんでもらうことができるのではないかと考えている。