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子どもの奴隷となっている「80後」
文 趙 月

 

20102月の最後の日、家計簿のチェックをしていた29歳の範梅迪は、予想どおり支出超過であることを知った。果果ちゃんの粉ミルク3缶、計900元、保母さんの給料1500元、親子クラス1000元、衣類300元、おもちゃ100元。これらを加えると総支出は範梅迪の月の給料の半分以上にものぼる。しかし、これは2歳の娘の今月分の支出の一部に過ぎない。「実は支出が最も多い時期はもう過ぎています。最も多いときは、1カ月に粉ミルクを6缶も飲みました。今の嬰児用品は成人のものよりずっと高いのです」。「嬰児用のお皿セットは50元もします。このほかにも、1歳のときは彼女に保険をかけていて、毎年2000元の支出でした。また、満1カ月と生後100日のときに記念に作った写真集がそれぞれ1000元・1400元、身体検査は2000元で、子供が生まれてから現在までほとんど貯金はできず、両親からの援助を受けるくらいでした」と、範梅迪は語る。

範梅迪は夫と同じ年で、典型的な「80後(1980年代以降に生まれた世代)」である。現在、多くの「80後」は自分の家庭を構成し、親になった。こうして「孩奴(子どもの奴隷)」という新造語が登場した。インターネット上では、「孩奴」には次の5種類の人間がいると語られている1、家族の支出のほとんどを子供に用いる。2、できる限りの金を稼いで、それをすべて子供のために用いる。3、子供の喜怒哀楽に父母が一喜一憂する。4、友人と連絡をとりたがらなくなり、病気にかかるのを恐れ、自分の娯楽にお金をかけず、気軽に転職しない。5、子供を有名な学校に行かせるために、家財を傾けてまでも有名な学校の附近にある住宅を買うなど、すすんで住宅ローン地獄に陥る。

選択の余地がない「孩奴」

「房奴(住宅による借金地獄)」、「車奴(車による借金地獄)」は今では珍しいことではなくなった。しかし、それになるのには選択の余地があるが、父母になったら「孩奴」にならざるを得ない。一人っ子政策のため、多くの若い父母は自分の食費を切り詰め、物を節約してまでも、子供には十分なものを与えようとする。子供がスタートラインから出遅れるようなことがないようにするために、多くの父母は喜んで「孩奴」になる。

さまざまな有名ウェブサイトに、若い夫婦のために子育ての必要経費を詳しく計算した記事が載ったが、それによれば、子供の生まれたときから成年に至るまでの費用は、主に出産、学齢前の費用、そして教育費用の三つの方面に集中している。

196070年代には、出産には数元しかかからなかったが、80年代までは40~50元、今では安産の場合は4000~5000元、帝王切開の場合はさらに2000元ぐらい余計にかかる。子供は0歳から6歳までの学齢前は、粉ミルク、おむつ、補助食品、果物、早期教育、医療、おもちゃ、衣服、保母さん、保険、旅行などの支出は少なくなく、合計56万元にも達する。「輸入粉ミルクは数百元かかり、ブランド品のおむつは百元以上もかかります」。人気テレビド』でも、「孩奴」の置かれた状況が丹念に描写された。子供が学校にあがると、教育費用がおもな支出となる。子供に教育幼稚園、重点小学校、重点中学校、重点高等学校などの名門校に入らせるために、保護者たちは子供のためにさまざまな学費の高い補習クラスに申し込まなければならない。またびっくりするほど高い「択校費(入学金)」も必要だ。上海市社会科学院社会学所の徐安琪研究員の2008年の物価レベルによる計算によれば、上海徐区の子供は生まれてから30歳まで、49万元を必要とする。

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