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震災後の四川省を訪ねる
文と写真/陳 建

 

 

地震の損失はかなり大きかったが、四方八方からの援助によって、この両手で幸せを創りあげる農家は、間もなく希望を抱くようになった。陳さんはローンで買った中古のトラックを運転して、自宅の建設に励みながら、村人の手伝いをしたり、貨物の運送をしたりして、一家は多忙の中、2010年を迎えた。

2009年の梨の花はとくにきれいに咲きました。秋の梨狩り祭りも賑やかに催しました。遊びに来た観光客のマイカーが、道路で長い行列をつくっていたほどでしたよ」と鐘さんは語る。

春節ののち、観光客をもてなすために、陳さん一家はわざわざ県都まで出かけ、200人分のテーブルと椅子、食器、マージャンセットなどをたくさん買い込んできた。それを新たに改装した客室に運ぶのは一大作業である。民宿経営を陳家の今後の主な家業とするため、彼はより多くのお金を投じて民宿の規模を拡大し、お手伝いさんも数人雇って大いに働くつもりだ。「地震後、多くの支援者がやってきて、村の再建を手伝ってくれ、棚花村の人々は感謝の気持でいっぱいです。私はまだ若いですから、懸命に働いてしっかりとした基礎を築くことが、自分たちを助けてくれた人々の恩に報いることになると思います」と、妻の鐘さんは語った

震災後の棚花村は、間もなくがらりとその姿を変えた。黒い瓦屋根に竜をあしらった新しい家屋、年画が描かれたしっくい壁……。多くの農家はすでに新築した家に引っ越しを終え、民宿も一軒一軒、営業を再開している。「富達源」の近くにある「鮮李園」は、去年の春節に営業を再開し、2009年のメーデーの一日だけで3000元を得て、地震前の収入を上まった。

もちろん、地震から立ち直った棚花村の農家がすべて民宿を経営するわけにはいかない。多くの村人は「年画伝習所」で、子を授ける麒麟や勇ましい門神、竜門を跳ぶ金色の鯉など伝統的題材の年画を一針一針刺繍して稼いでいる。専門家の指導により栽培をはじめたキウイ畑で、若芽をのぞかせた果樹が剪定を待っている。導入したばかりの新種のレックスラビットが悠然と餌をはんでいる。棚花村の村人がレックスラビットの毛皮でつくったパンダのぬいぐるみは、年画に続く人気のお土産品となって

20086月から、全国各地の援助によって行われた「震災後の新農村建設科学技術テスト村」プロジェクトは、棚花村の村人に一人あた1万元の年収を得させるのが目標となっている。

別れの時、梨の花が咲くころまた来ますと、われわれは陳さんと約束した。遠いところから爆竹の音が響きわたってきた。春節が過ぎると、棚花の春がやってくる。

 

 

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