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北京のカラスの謎
文と写真 邹大力

ひとたび夜が更けると北京の上空にはカラスの群れが姿を現す

カラスは昼間は郊外にいて、夜になると市内に戻ってくる

カラスとシフゾウが食べ物を奪い合う 

カラスは非常に頭がよく、夫妻が強い愛情をもちあう

毎日夕方6時ごろになると、北京の中心、とくに長安街や前門大街の上空にカラスの大群がカアカアと鳴きながら飛び交っているのを見ることができる。夜になると彼らは高いビルの屋上や道の街路樹の枝のうえで一夜を過ごし、朝になると集団で飛び去ってゆく。多くの人はこれらのカラスがどこからきたのか、どうして北京の中央部にこんなに多くのカラスがいるのか、いぶかしく思っていることだろう。

これらのカラスは実に迷惑である。群れをなして農村の穀物の果実を奪ったり、初冬には都市に生活している人たちに危害を与えたりもする。その危害とは、まず夜にベランダやビルの上でカアカアと鳴いて周辺の人たちを煩わす。次には腐った肉を食べるカラスは伝染病をもたらす可能性がある。そして、彼らの大量の排泄物が住民や道を行く人に迷惑をかけるだけでなく、道路清掃の人たちの頭痛の種となる。中国では昔からカラスは不吉な鳥で、よくないことが起きるとカラスが鳴くといわれてい

これらのカラスの大群がどこからくるのか、われわれは調査を行った。すると、北京近郊でひとつの秘密を発見した。それは、これらのカラスは郊外の農村の畑や湿地からやってきたものであるということだ。彼らは昼間は郊外の野や木々のうえにいて、水辺で食物を探している。夕方になるとヒートアイランド効果により暖かい都市に群れをなして戻り、夜を過ごすのだ。同時に都市に放置されたゴミがカラスに豪華な夜食を提供する。北京南郊にあシフゾウ園で、われわれはこの眼でカラスがここのシフゾウ(鹿の一種)の餌を奪っているのを目撃した。

野生動物保護の専門家である郭耕によると、カラスが増えたことは環境がよくなったことを意味するという。カラスは都市の清掃者で、ねずみや害虫、腐った肉などが彼らの食物で、食物連鎖のうえでユニークな一環になっている。当然カラスが群れをなして行う行為は人間にとって迷惑なものであり、カラス問題は多くの大都市において頭の痛い問題となっている。

カラスは実はとても頭のよい鳥である。カラスの大きな特徴は、一生一夫一妻を守ることであり、黒い羽毛の下には純潔と貞操が隠されている。幼鳥の飼育は夫妻がともに責任をもち、また子どもはその恩を忘れず、老鳥の面倒を見る。外国の科学者の長期間にわたる研究の結果、カラスの感知能力は霊長類に匹敵することが分かっている。もし頭のよさリストがあったなら、カラスはオウムなどを抑えて必ずや鳥類のトップにたつことだろう。

 

 

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