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カザフスタンのドンガン人村を訪ねる
文 蘇躍敏

ドンガンの女性は結婚するとき、伝統的な清朝の衣装を着る

インパン村中学はジャンプアール州で最大の学校のひとつである。

麺はドンガン人の伝統的食事のひとつである

インパン村のドンガン人の子ども

「中国はひとつの大きな花園で、私の母なる国です。私の兄弟姉妹たちも西南の、ここからとても遠いところにいます」。中国のほうをむいて、高く聳える天山山脈の向こうを望むかのように、60すぎのドンガン族の詩人ソアホン・ダウは重い陝西なまりで記者に自作の故郷を想う詩を朗読してくれた。カザフスタンのインパン村のダウさんの家の緑ゆたかな菜園の向こうに、遠く天山山脈を望むことができる。そこは中国に行くために必ず通らなければならない

20105月、わたしたち一行6人は、アルマトゥイから300キロ離れたカザフスタンのジャンプール州マインパン村とシンチュ村を訪れた。ここでは中国人の末裔、ドンガン人が暮らしている。カザフスタンの独特な民族のひとつとして、ここのドンガン人たちは中国の清代末期の多くの伝統や文化風習を保っている。ダウはドンガン人であり、現地で有名な詩人である。故郷を想う詩を彼はたくさん書いてきた。彼は「事実を尊重する」という意味で、自分の中国

カザフスタンのドンガン人協会の会長アン・フーサイ氏によると、現在中央アジア13万人のドンガン人が住んでいて、おもにカザフスタン・キルギスタン・ウズベキスタンに居住している。なかでもカザ5~6万人のドンガン人が生活している

清代末期の風習を残す「生きた化石」

ほとんどのドンガン人たちは清代末期に中国の陝西・甘粛地方から逃げてきた人々で、すでに中央アジア地130年にわたって生活している。中央アジアに定住したのちも、ドンガン人たちは自分が「大清帝国」の末裔であることを忘れず、先祖代々受け継いできた風俗や習慣を保つ努力を怠らなかった。中国ではすでに消え去った伝統が、ここでは依然として生きているのを見ることができ、ドンガン人たちの村落での生活は、中国文化の「生きた化石」ともい

ほとんどのドンガン人たちはロシア語を話せるほか、自分の家ではふだん清朝の時代に使われていた「陝語」を話す。彼らは政府を「衙門」、教師を「教員」、妻を「婆姨」などと言う。しかし、当時ここに移動してきたドンガン人たちは多くは農民で、文化的教養が高かったわけではなく、かつ長いこと中国と隔絶していたために、ドンガン人たちはもう漢字を読むことができなくなっている。そのため、自分たちの言葉を守るためにドンガン文字を作り上げた。これはロシア語の字母で陝西方言を記したものである。現在ではドンガン人たちの名前はみな「中国・ロシア折衷」様式で、蘇尊実おじいさんと同じように、どの家も自分たちの姓を保ち続け、中国名をもつだけでなく、ロ

ドンガンの人々は、ふだんはシャツや長ズボンなどの服装だが、伝統的な中国風の長い上着を着ることもある。若者が結婚するときには必ず伝統的な服装をする。新郎は手で刺繍をほどこした服と馬靴(乗馬ブーツのような靴)をはき、頭には瓜皮帽(てっぺんに紐がついたひさしがない帽子)をかぶる。新婦は髪を結い、足には清代の様式の刺繍の靴をはき、竜と鳳凰の模様のはいった結婚衣裳を着る。結婚後何週間か、ずっとこの衣装を着ていなければいけない。中国では映画やドラマのなかでしか見られなくなった清代の結婚儀式が、ドンガン人の村ではいまだに行われている。これはドンガン人がとくに自慢に

フーサイ氏の家で、わたしたちはおいしいラーメンをごちそうになった。フーサイ氏が自慢げに語るところによると、この種のラーメンは100年以上前から伝わってきているもので、作り方にはまったく変化がないという。ドンガン人たちが先祖代々伝えてきたこのラーメンは、今では中央アジアでとても流行しており、多くのレストランではこのドンガンのごちそうがメニューにのっている

インパン村のドンガン人文化博物館のなかには、ドンガン人たちが中国からもってきた農具や古い中国の楽器である楊琴や二胡、清代の服飾品などが展示されている。村長のアールチェビエ・イスカカフによると、毎年村の伝統的な文化イベントは、ここ

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