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ダフール族の故郷を訪ねる
文 劉海楽  写真 王嬰

多くの人にとって、モリンダワとは聞きなれない名前であろう。しかし中国各地の10万あまりのダフール族にとって、この名前は彼らの祖先が代々生きてきた故郷で、彼らの心のなかの聖地なのである。

ダフール人たちの故郷

中国唯一のダフール族自治旗であるため、モリンダワに住むダフール3万人を超える。ダフール語のなかで、モリンダワとは、「馬にのってようやく越えることのできる山」という意味で、ここは内蒙古のホロンバイル大草原の最東端であ嫩江の西岸であり、北には延々とつづく大興安嶺山脈、中部には低い山が続く丘陵地帯、南部には広々とした松嫩平原がある。モリンダワは美しく、豊かで、穏やかで、広大である。ほとんどが人の手がついていない土地で、いたるところに沼や湿地、草原があり、大小さまざまな56本の川が流れ、この川のほとりにはダフール人ら、十あまりの民族が住んでいる。

伝統的なダフール人の村に入ると、「介」の字のような形をしたわらぶきの家がたち、広々とした感じを受ける。家々はみなギョリュウであんださまざまな垣根で囲まれており、馬小屋や牛舎は一般的に遠いところに置かれ、居住区の清潔さを保っている。ダフール人の伝統的な家は松やカバノキで木組みをつくって、土で壁を塗り、草で屋根を葺いたものである。家はふつう南向きに建てられ、採光に注意が払われている。窓が多いのも特徴のひとつである。居室内にはつながった3つのオンドルがあり、それは保温性能が高く、冬に暖をとるための不可欠の設備

モリンダワは面積が1.1万平方キロメートルだが、30万の人口しかない。人は少ないが土地は手入れが行き届いている。夏になるとひまわりが太陽に顔をむけ、笑顔をほころばせる。菜の花畑が山地の丘陵地帯に作られ、海の波のようにはるか地平線のあたりまで続いている。農作物が植えられていないところには草が人の腰の高さまで生い茂り、その間には名も知らぬ野の花が咲いている。赤、紫、ピンク、白、黄色の色とりどりの花々が草原の風にゆられている風景はとても美しい。

ダフール人たちのお祭り

中国の多くのほかの民族と同じように、ダフール人も旧暦の正月をもっとも重要な祝日と考えている。12月にはいると女性たちは子どものための新しい服を作り始め、小豆や野生の果実の餡がはいったまんじゅうをつくり、正月に食べるために凍らせておく。男性は家畜をさばいたり、正月用品を町まで買いに行ったりする。1223日にはかまどの神を祀り、それが過ぎると家じゅうを掃き清める。大晦日には門やかまど、倉庫などに対聯や福の字を張る。庭でかがり火をたき、火が勢いよく燃えることは、来年も栄えるということを示し、めでたいこととなる。年越しご飯を食べる前に、家長がかがり火のまわりで自分の家の家畜によびかけ、来る年の平安を祈る。正月の早朝に、庭に酒や肉やお菓子などのお供え物をならべて、天の神やかまどの神に祈り、すでにつくってあったそばやキビなどの団子菓子でお祝いの挨拶にやってきた客をもてなす。正月期間にはさまざまな娯楽活動が行われ、青少年はグループを作ってホッケーをし、年よりたちは集まって民間に伝えられる物語を語り、女性たちは集まって歌や踊りを楽し

116日はダフール人がホウオドゥールとよぶ特別な日で、それは黒い灰の日という意味である。明け方から老人たちはまだ起きていない子どもたちのひたいに鍋の底の黒い灰をぬりつけ、魔よけとし、新年の豊作や幸せを祈る。若者たちは追いかけっこをしながら、お互いに黒い灰をぬりあう。伝説ではこの日は「鬼の日」であり、顔を黒くぬるのは鬼の目をごまかすためだという

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