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島はもしかしたらもっともロマンチックな場所かもしれない。陽光、砂浜、打ち寄せる波、ヤシの木、漁船などのロマンチックな風景が、島の至るところに見ることができる。
珠江の河口には広い海面の上に、東澳島、廟湾、外伶仃島などの150あまりの大小の島々が散在しており、万山群島と呼ばれている。かつてこれらの島々は、華南大陸の天然の障壁として、中国への外来民族の侵略を防ぐ海上の門となっていた。今やそれらは観光客が殺到するリゾートとなっていて、暑い夏の日には、内陸で生活する人々が避暑に殺到し、水と空がとけ合って一体となっている風景の中で、ロマンチックな物語を演出している。
東澳島
東澳島は今は静かな漁港である。夕暮れ時に、空いっぱいの夕焼けの下、埠頭に坐って、漁船が次々と漁から帰ってくるのを眺め、その背後の漁村には炊煙がゆっくりと立ち昇っている。これらの風景は、とても心が休まるものだ。
かつてここは、珠江の河口にある外敵侵略に抵抗するための第一防御線であった。歴史に興味がある人は、島にある古い砦を見に行くといい。そのほかにも、砦の中の砲台、のろし台、清代の税関跡、摩崖石彫刻、将軍石林などの見所がある。
島の東澳銃城は1729年に建てられ、270年の歴史がある。ここには50名の清の兵士が駐屯していた。虎門外の第一防御線として、東澳銃城の歴史は第一次アヘン戦争より100年遡る。この城壁はもち米の汁をつなぎに使って石を積み上げたもので、300年もの風雨を経ても、いまだ堅固である。銃城は東西20メートル、南北45メートルで、城内の東の壁の両側にはそれぞれ一つずつ砲台がある。絶壁のうえには高さ2メートルの円錐形ののろし台がある
今の東澳島は静かで、ロマンチックな雰囲気に溢れている。青空、白雲、緑の山水が美しい絵巻を構成していて、ここには雄大な海の景色もあり、美しい林の風景もある。原始的で清浄な自然もあり、はるか昔の歴史遺跡もある。さらに、陸の上だけでなく、神秘的な海底世界もある。
島の南砂湾の砂浜は砂が白く細かく、海水浴に最適だ。また、モーターボート、カヌー、ヨット、潜水などのウォータースポーツもできる。引き潮のときは、カニを捕まえたり、貝を拾ったり、ホシムシやホラガイを掘ったりするのも楽しい。
東澳島では、海辺の散策のほかに、森林探険もできる。また島のレストランとホテルはきれいで、海鮮も新鮮そのものである。
行き方:
東澳島は広東省珠海市万山群島中南部に位置している。珠海市区の香洲埠頭から毎日数便の渡し船があり、所要時間は約1時間。島の宿泊、交通はとても便利だ。東澳島は植生が豊かで、森林カバー率は82%に達する。島全体に原始的な生態環境が完璧に保存されていて、景色が美しい。